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#映画キャッツ を観てきたので感想を書く回/舞台版が好きならきっと楽しいし、結論としては「観てから言え、以上」。

本国での公開以降、そりゃまぁひどい言われような批評が後を絶ちませんが、百聞は一見に如かずという言葉にもありますようにやはりここは「観てから決めよう」と思ったわけで、昨日観てきました。
そんなに叩くほどのことかね?というのがまず第一の感想です。
時間もろもろの都合で吹き替え版を観ました。あと、わたしが知っているのは劇団四季のCATSなので、歌詞が日本語のほうがなじみあるかな、というのもあり。
とはいえ、やっぱり最初に聞いた吹替で育ったあとで別の吹替を観ると歌詞が違ってちょっと違和感を感じてしまうのはどこも一緒だな、というところです(ライオンキングしかり、リトルマーメイドしかり、以下略)。多分、アナ雪もそうなるんだろうな。
話がそれたので戻しますと、まず映画を観終わった後で思ったことは「100点満点中たまねぎ」を言った人はたぶんブロードウェイ版とか観たことないんだろうな、ということです。少なくともわたしはそう思います。観てたらごめんね。その場合は、あなたとこの作品の相性が悪かった、ただそれだけだよ。そんなにぶったたくことないと思うよ。
「観てから言ってるけどあれはひどい」の一部は、本国の批判ぶりに乗っかって過剰になっていないかね。
自分に合わない映画を絶賛しろとは言いませんけど、本国公開時の「100点満点中たまねぎ」が絶対に尾を引いてると思います。
これは決してけなしているわけではないので怒らないで聞いてほしいんですけど、CATSって「(考察がはかどるような)深いふか~~~~~~いストーリー性があるか」と言われると、「あってないようなもの」じゃないですか。
「年に一度のジェリクルキャッツを選ぶ日に、選ばれたい猫が自己紹介の歌を歌い、全員が出そろったあと長老オールドデュトロノミーによってジェリクルキャッツが選らばれる(そして今回選ばれたのはグリザベラ)」というだけで、それ以上でもそれ以下でもない。
猫たちの素晴らしいパフォーマンスの最後が「忘れてはいけない 猫は犬に非ず」で終わるんですから、それ以上もそれ以下も求めるなよ、というのが大前提です。
初めてCATS観たとき面食らったもんね。「えっオチがそれ!?」ってさw
映画キャッツはその一連の流れに
- 捨てられてゴミ捨て場にやってきた新参猫・ヴィクトリア
- どうしてもジェリクルに選ばれたい猫・マキャヴィティ(魔法?が使える)
- マキャヴィティ傘下の(いわゆる)ヴィラン猫・グロールタイガー/グリドルボーン
- 長老”雌”猫・デュトロノミー
という舞台版にない設定を加えているんですけど、これらがあらすじに多大なる影響を与えているかというとそういうわけでもなかったなと思っています。
というか、かかった曲順も覚えてる限りではサントラの順のままだったしデュトロノミーがいなくなってから帰ってくるまでの展開も一緒だし(気持ち物語性が強くなってるけど、ミスト頑張ってたしいいじゃんね)、そんな改悪もないと思ってます。※これまでに四季版CATSを観た回数は10年で5〜6回くらいなので違ったらごめんなさいね。
まぁ、デュトロノミーの性別変える必要あった?と言えば”””ない”””んですけど、そこは時代に合わせて作ったのかなー程度。イアン御大のグロールタイガーも観れるものなら観たかったですけどね〜。
ぶっちゃけ、ド頭でオーバチュアが流れてきただけでワクワクしたので、舞台版が好きな人は観て楽しいと思いますよ。スキンボのシーンとか「なんで拍手しちゃいけないんだ今……」と思ってました。スキンボの歌が一番好き。「モーニングティーは薄め?」\濃いめ!/したかったぜ。あとジェリクル舞踏会のシーンもよかったよね???ワクワクしましたよわたしは。
外見に関しては、四季版(ブロードウェイ版)だとタントミールとかカッサンドラ以外は結構毛量が多い子が大半を占めているので↓、こっちもそうだと初手の評判も違ったのかも?
そのへんは、たらればの話なので今となってはもうわかりませんが。映画版でもモフモフの猫もいるし。
スキンボとかはこのスタイル↓がなじんでるので赤いパンツは最初戸惑いましたしw、
全猫の中でヴィクトリアが一番好きマンとしては「もっと白猫感が欲しかった……」と思わなくもないです。シラバブの役割も兼ねてたっぽいからなのか照明のせいなのかわかんないけど、交じってる毛の色が茶色系に見えちゃったのでね。
ヴィクトリアには、”純白の毛並みがひときわ目を引く美しくしなやかな猫”であってほしかったのです。なんでヴィクトリアが主役になったんだろうなぁ。それがダメってことじゃないんですけど。
「潔癖の人は卒倒するかも」みたいなのは確かにそうかも……?と言うシーンも確かにありますが、「魔法にかけられて」と「チャーリーとチョコレート工場」を楽しめるわたしはそんな気にならなかったですね。
ここまで書いてきて、ご覧の通り手放しで絶賛できるかと言えばそうでもないのはご容赦いただきたいというところ。やっぱりわたしは四季版を観て育って(?)来てるから、ダンスシーンとかもう少し肉体勝負してほしかった(CG入りすぎて動きがぬるぬるしてたけどやりすぎ感あった)し、タガー若いなwって思うとこもあります。
だけど、グリドルボーンはテイラー・スウィフトの妖艶さがよかったし、グリザベラにジェニファー・ハドソン充てたの天才では?って思ったし、ミストフェリーズの困り顔、下がり眉感が「猫ってこう言う顔するよね……」って感じでとてもかわいかった。
吹替キャストもご活躍を知ってる方だけを書き出してもマンカストラップの山崎育三郎さん、ジェニエニドッツの浦嶋りんこさん、スキンブルシャンクスの大貫勇輔さん、マキャヴィティの山寺宏一さんほか、実力派を揃えてくれているので、エンターテイメントとしてとても楽しかったんですよ。大貫さんそのままスキンボやりなよ〜!感あるし(?)、マンゴジェリーとランペルティーザのニコイチ感も可愛かったし宮野マモさんと沢城みゆきちさん組ませたのも天才。
2000円で気軽に観れるキャッツとしてはありよりのありでは?というスルメ感を感じています。
四季版とかブロードウェイ版のCATSが好きな人は楽しいと思いますよ。残念ながらスキンボのシーンで手拍子できないので気をつけてくださいね。
おしまい!