2017/05/12 |
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実写映画『 #ダブルミンツ 』/ネタバレありの感想文を書きました

実写映画『ダブルミンツ』観てきましたよ!公式さんのあれこれはともかくとして、忘れないうちに映画のレビューなどを書いておこうと思う次第です。
ネタバレ?かどうかわからないとこもありつつまぁ包み隠さず書いてますのでネタバレあると思います。どのシーンがないとかこんなシーンがあったとか。

予告編はコチラ

2017/11/13追記:
U-NEXTで本編配信が始まったそうです。
U-NEXTは31日間無料、月額1990円(税抜)から。独占のトーク番組もあるようですので、興味ある人は会員登録してみるといいです。

全体を通して

いい映画でした。上映が始まるまでは大丈夫か大丈夫なのか本当にとなぜか観るこちらが緊張していましたが、観てよかったです。

BL映画というよりヒューマンドラマに近く、そこまで直接的なシーンが多いわけでもないので、男性同士のキスシーンくらいなら観れる観れる~、自分は耐性ある~という人は是非見てほしい作品です。原作読んでからでも読む前でも大丈夫だと思います。

絶賛公開中のディズニー映画『美女と野獣』を見たときに「実写化ってこうやるんだぞパンチ!!!!」を食らったなぁと思ったんですが、この『ダブルミンツ』という作品も「実写化ってこうやるんだぞパンチ」を静かだけれども重く打ち込んできたなぁと感じています。
とてもよかった。いいものを見ました。これだけいい作品だと、公式の宣伝が残念である話がもう切実すぎてやばい。

いっちばん最初のタイトルが出るところ、赤い紐が交わったところでとりあえずなぜかトリハダがたちました。
基本的に原作どおりに、でもところどころオリジナルシーンも入れながら、ところどころカットしながら、1冊の単行本が見事100分間の映画になりました。原作は読み切りからの連載へ発展してるのですが、その辺の各エピソードのラストと次へのつなぎもスムーズだったと思います。例えば中岡刑事に指輪渡すとことかね。
各役者や監督、スタッフさんが愛を込めているというのが十二分に伝わってきて、ガツンと映画の中に引き込まれましたね。

彼女を埋めに行くシーンでなんで急に車を左ハンドルにしちゃった?とか、埋めたあとに車から降りたのがミツオ(淵上さん)だと、「あのあとすぐに掘り起こした」の信憑性が薄れるのでは……とか思ったりもしましたけど、完全に埋める姿というのはみつお(田中さん)は見てないし我々も見ていないので、そこであとで助けられるように細工しておいたとかそんな流れでしょうか。

また、冒頭の病院のシーン、例の断髪式があったあとのはずなのにみつお(田中さん)の態度がちょっとでかいのはなぜじゃ?みたいなところはある、かなー。なんでみつおはあの病院前にいたんだ?とも思ったりして。佐伯さんがあの病院に用事があって、そのまま拾って行くからあそこにいろってことだったのかなぁ。
みつおはあの時、佐伯さんが病室から人落とすところも見てるだろうし、ということは救急車なんか呼ばなくていいんだとかもわかってそうなものですけれど、そのへんはなんか違うっぽいし……。

あの病院のシーンはとにかく佐伯さんの恐ろしさをより出すためであってそれ以上でもそれ以下でもないと今のところは解釈してるんですけど、みつおはあの程度のやり方じゃ驚かないのかな?じゃあなんで佐伯さんが着た瞬間に土下座したんだろうな?(でもいなくなってから悪態ついてたしなーよくわからん)

ちなみに一番「痛い痛い痛い……」と感じたのは断髪式でもなくみつお(田中さん)がボコられてるシーンでも足から弾丸取り出す手術のシーンでもなくこの病室のシーンでした。あのぼっこぼこにされてる組員の役者さんまじですげえです……。「早くこのシーン終われよ……!」と思わされた。悔しい……。

基本的にはすばらしい映画だったのですけど、原作から入ったわたしが個人的に残念に思ったのは、みつお(田中さん)が彼女が生きてたことを知って押しかけたシーンのさいごの「へたくそ」がなかったりとか(記憶違いであったらすいません)、断髪式のDVDを見たPCがノートだったので見られてしまってショックを受けるみつおの感情の起伏が迫力に欠けたかも……とか、断髪式見られてみつおが自分の腹を刺す直前、ミツオ(淵上さん)が自分が刺されると思って「ごめんなさい」って言うとこ見たかったな―とか、ラストで「俺と一緒に死ねるか?」に答えるミツオの姿は入れてほしかったなーとかはちらほらと思ったかな……。

最初の3つはともかく、「俺と一緒に死ねるか?」の返事は聞きたかったです。
原作では「このあとはこう動け」を佐伯さんがちゃんと伝えてくれているのに対して、映画では韓国語がわかってない2人に通訳も何もなく話をしていて、このあとみつおとミツオが自分たちがどうすべきかをわかってないところも死……とは言わないまでも闇を感じてしまって。

ラスト韓国語でめっちゃいろいろと言われるシーン、本人たちが韓国語をできないのはおろか字幕も出ないから見ている我々もわからずで(韓国語できる人はわかったのだと思います、もし訳せた方がいたらぜひ教えてください)、このあと2人がどうなるのかがとても気になります。
ナビゲートDVDでも見てろってことかな?でもナビゲートDVDの発売日って正式公開日より前だしなぁ……うーん。謎は謎のままにしておけということでしょうか。

わたしはただ、2人が(他の人が見てどうかは知らんけど)しあわせになるといいなぁと、単行本収録の描き下ろし、『雨』のように大陸で平和(?)に過ごしてくれているといいなぁと思うのみなのですが、はたしてどうでしょうね。

あと全体の話として、以下はほんとどーーーでもいいとこではありますが一応感想として書いておくと、ミツオ(淵上さん)の同僚の「急に用事ができちゃったマン」は帰るのはいいけどせめてPCの電源落としていくくらいしろうよと思ったり、中岡刑事が職場に来たとき、ミツオ(淵上さん)は「別にいいですよ」ってデスクで話してましたけど、一応きみ社会人なんだから、来客のときは会議室くらい押さえなさいよ!(原作ではカフェに移動してたけども)と思わなくもないです。
あんな物騒な話をデスクまわりでしてて、カケラもそわそわしない同僚諸君が逆にすげーよ……。

役者陣の話

田中俊介さん/市川光央
わたしはボイメンファンでもなんでもないのですけど(鎧武つながりで小林豊は知ってるのと、1回だけちっちゃいステージでのパフォーマンスを見たことがあって曲はヤンファイソーレだけ知ってるしヤンファイソーレは結構好き)、少なくとも今回のこの映画に出演していたのはアイドル・田中俊介でも、名古屋の町おこしお兄さん・田中俊介でもなく、俳優・田中俊介だったと思います。

すぐに「殺すぞ」って言うくせに、本当に人を殺すことはできないし、自分が人を殺してしまったかもしれない可能性を考え出すと急にうろたえ始めるとてもとても弱い子。どうにかこうにか絞り出す「殺すぞ……」がすごくよかったな。
「おれたちはどこにいくんだよ……」って泣きそうになってるとことかね……語彙力をなくしてしまったのでもはや「よかった」しか言えなくて申し訳ない。みんな彼の役者根性を見に行くべきです。

最後、銃持って別の組に殴り込み(脅し)にいくとこも好きだな~と思います。
刑事ドラマとか映画とかでよくある、銃を地面と平行に横に構えて撃つ(本当はそういう撃ち方はダメらしい)のがないのもよいし、「えーと、あ、こうか」って装填(でいいのかな)するまでの初心者的な可愛らしさと、いざ撃ち始めたあとの怯えながら突っ込んでいく獣の顔とのギャップもよかったな~。
ただなんであそこで中岡さん出てきちゃったのよ、とは思わなくも、ない。

ちらほらと、田中さんは演じるキャラクターが憑依するタイプだというのをお見かけしましたけれどもまさにそういう空気感で、彼の演じるみつおは素晴らしかったです。まさに”手負いの獣”でしたし、14キロの減量も本当にすごい。
わたしはあのくらいの細さが好きだなwというのはまあ置いとくにしても、原作を読み込んで読み込んで読み込んで、全身全霊でこの作品に臨んだのだなぁというのがスクリーンからひしひしと伝わってきましたので、今後、彼の役者としての人生が良いものになるように祈っています。
次の出演作がハイローなのは様々な意味で心配ですが、この『ダブルミンツ』がしっかりと評価されていけばきっと大丈夫でしょう。あとは自分で役を掴みに行くんだよ。

淵上泰史さん/壱川光夫
淵上さんのミツオの瞳の濁り具合最高でした。
中でも断髪式のDVD見てる時の目が一番印象に残っています。目をそらせずにPC画面をじっと見入る姿が、いやー、すごい暗いんだけどその暗さに吸い込まれそうになるというか……。

冒頭の車のなかでのキスシーンがめちゃめちゃ好きです。あと、多分ですけど淵上さんはキスシーンがうまい。タバコつける→一口吸う→みつおにタバコ渡す、のあとのも色気がね~~~よかった~~~。
うまいというか、ミツオがみつおにキスするときってどこか余裕があって、その余裕が色気で溢れているというか……うまく言葉にできない!くやしい!
また、ミツオは最初からずっと、淡々と物静かな存在だったので、最後の咆哮のシーンはグッとくるものがありましたね。原作には吠えるとこ無いけれど、あれはあれでいいんじゃないでしょうか。

個人的にはミツオにはもっと顔をくしゃくしゃにして泣いてほしかったなぁって思うので、目が濁ってる感じはパーフェクトだった分、そこだけはちょっと残念です(演技のいい悪いではなく、見てみたかったという話です)。

須賀健太くん/市川光央(高校生)
いやーーーーあたらしいとこ扉開けたね!何様だよって感じですけど!非常に良かった!
予告編にも映っている「お前俺の犬になれ」のとこがね~~~本当によいんだよ~~~。

ちょっと前の映画『シマウマ』での須賀くんのスチール見たときは、もうそのスチールの印象が恐ろしすぎて見に行けなかったんですけど、『シマウマ』や『ダブルミンツ』を経て、また一皮むけた役者になっていくんだろうなぁと思いました。
『人にやさしく』の頃を知っていると、ベッドシーンでは「お母さん許しませんよ!!!!!!」って気持ちが少しだけ顔を出しそうになるんだけどw、りっちゃんを抱きながらもずっと視線をミツオ(川籠石くん)に向けてるところは迫力がものすごかったですね。

つい5日前まで最強の囮をやっていたのと同一人物とは思えないぜ……役者ってすごいんだな。これは完全なるシュミの話ですが、劇団ハイキューの面々がこの映画を観ることがあったなら、どんな感想を抱くのか是非教えて欲しいなぁと思います。特に泣き虫小僧の小坂蛍くん。笑

川籠石駿平くん/壱川光夫(高校生)
みつおに服剥ぎ取られて全裸の体育倉庫のシーン、体当たり頑張ったね……!あれだけでもう全力の拍手を贈りたい。高校生時代のシーンは回想でしかないのでそこまで尺はないのですが、キョウレツな印象を残してくれたなぁと。

舞台挨拶のときは次の作品のためなのか坊主頭で野球少年みたいになっていたので、そんな彼がちょっとおどおどしながら舞台挨拶してる姿が微笑ましかったですね。

川籠石くんは、出欠取ってる、まだ瞳が濁る前のミツオから、どんどん瞳が濁っていく感じがな~~~よかったんだよな~~~。
みつおに彼女を取られたあとの表情がとくによい。家に帰らず情事の音をずっと聞き続けたのかと思うと、いや~~~すごい……。川籠石くん演じるミツオは、全体的に原作の高校生ミツオよりも賢さが足りてないのかもしれないんだけど、その足りない感じが逆によかった。

カツアゲシーンの省略や彼女が別の高校ではなく同じ高校の子になってたのは大した変更でもないので置いとくにしても、全裸にされて下僕宣言されたあとなのに彼女のことをちょっとはにかみつつ話してしまうあたり、ミツオの若さというか幼さ?を見た気がしたんですよね。

原作だと彼女についてあまり言いたそうな顔はしてなかったし、いやそこはフツーに警戒しろよと思ってしまったのですが、ただこれは彼の演技がどうとかじゃなく脚本演出の話なのでこのへんでやめておきます。

小木茂光さん/佐伯
小木さんの、あの笑顔で殺る人だなって感じがとてもよかった!です!
ハイローでもそっち系の幹部の役やってはりますけど、めちゃめちゃかっこいいですね。田中さんはまたそこで小木さんと出会うのかなぁ。達磨と家村会なので出会ってそうですけども。

わたしの理解力が足りないのか、後半の「うちの組員でもないんだから縁切りたいなら徐々にフェードアウトすりゃいいだろ」の下りが原作読んでてもよくわからないんですよね……。
なんだかんだであの手の人たちって情報網を駆使して隠れさせねぇよって感じあるんですけど思い込みなんだろうか。映画の場合、1週間音信不通ですんませんでしたって土下座謝るところがあるから余計に「フェードアウト無理じゃね?」って思ったんだけどどうなんでしょ。

それでも多分佐伯さんは、みつおに対しては組員に比べて甘いんだと思います。お灸をすえるとなると手は緩めないけれど、堪忍袋の緒が切れるまでが長いというか。
小木さんの演じる佐伯さんは原作とはまた違った空気が流れてるなーと感じたとこがあるんですが、それはそれでありなんだと思いましたね。

R15のこと

思ってたより性的描写はなかったんですが痛々しいところはそこそこあったかなーって印象ですね。みつおとミツオの情事がそんなに派手に描かれてないので、そういった直接的な描写を心配されてる方がいたら「そんなでもないよ」とだけ書いておきます。

原作にあった足を舐めるとかそういったところもないですし、断髪式のシーンは映像よりも音声で聞かされてるほうがが長かった(ただ短い映像の中でも、佐伯さんの足にすがりつくみつお(田中さん)はとても印象的でした)し、原作のiMacの大きなモニターではなくノートPCで見てるので、思ったほど派手ではないです。といいつつも、喘ぎ声とすがりつくような助けを求める声がずっと流れている様はなかなかにすごかったけれど。

舞台挨拶のあれこれ

さんざん「SNSで拡散お願いします」と念を押されたのでTwitterでダブルミンツで検索すればたくさんでてくると思いますが、他の人が質問に答えてる間もつっこみ準備なのか、常にマイクを構えてる田中さんが印象的でした。
一番大人の小木さんが一番ボケてたしね。小木さんがボケて田中さんがつっこむみたいなね。小木さんがとにかく「あんみつ」って言いたがるんですよね。

何せ名前が同じで声では文字の使い分けできないので、進行上のルールとして数字のイチカワが白ミツオ(淵上さん/川籠石くん)、市のイチカワが黒みつお(田中さん/須賀くん)っていう使い分けだったんです。で、そこに乗っかるように小木さんが「僕はあんみつ……」ってボケる。
田中さんが「お、俺がやらなきゃ…!」みたいな使命感とともに笑いながらツッコむ。みたいなね。映画の空気が暗めなせいか舞台挨拶の空気もそんな明るくって感じではなかったぶん、そういうシーンが見れてよかったです。

↓覚えてるくだり:
小木さん「田中くんはキュートな小悪魔で(ここで会場笑う)……」
田中さん「みなさ~ん、最後まで聞いて~~~ww!」
小木さん「ww でね、田中さんはキュートな小悪魔なんだけど、淵上くんはほら、見た目もクールでね、ミステリアスな堕天使みたいな感じで、その2人をみる僕はさながらヤマタノオロチってとこですかね!」(会場笑う)

あとは川籠石くんが言いたいことまとまらなくなって「えーと、あの、どうしようww」ってなってたところマイクを取り上げて「えー、楽しかったです☆☆☆」と締めてくれる須賀くんを見て、あぁわたしはきっと、須賀くんのあぁいうところが好きなのだなぁなどと思ったり。
そもそも壇上に7人しかいない(女優さん高熱のため欠席/MCが1人)のにマイク足りてないのはどうかと思いましたけどまぁこういった場面が見れたのでよしとしましょう。

また、須賀くんは十数年前に小木さんと共演経験があったとのこと(なんとフジテレビドラマ『人にやさしく』で親子役!)で、直接的な共演はないにしてもこうやって会えて嬉しかったとおっしゃってました。はーーーー役者人生何が起こるかわかんないねーーーーー。すごい。

しかし淵上さんは最初黒みつお(田中さんが演じてた方)をやると聞いてたとか、須賀くんは役名を聞かずに台本を読んで白ミツオ(川籠石くんが演じてた方)をやるんじゃないかと思ったとか、川籠石くんも役名を聞かずに台本を読んで黒みつお(須賀くんが演じてた方)をやると思ってたとかいう盛大なすれ違い(?)エピソードは面白かったなぁw

おわり

とにかく映画は本当に素晴らしい作品に仕上がってましたので、公式Twitterや公式の宣伝方法などのことは忘れて、原作知ってて実写映画アレルギーでない方は是非劇場へ足をお運びください。
関東の上映館にユナイテッドシネマ・豊洲も追加になるそうです(まぁそりゃそうだよね。舞台挨拶しといて本上映無いっておかしいよね)。

舞台挨拶掲載記事まとめ

舞台挨拶に関してはいくつか記事が上がってますのでそちらもどうぞ。見つけ次第更新しています。

おまけ:舞台挨拶後の出演者の皆様のひとこと

おしまい!

↓円盤発売されました。

↓ナビゲートDVD。発売日5/17には、DVD購入者限定のイベントがあるのでご購入はアニメイトでどうぞ(でもリンクは貼っておく)

↓映画公開を記念した10年ぶり?のダブルミンツ短編が収録されています。対談インタビューもあるので興味がある方はぜひ。

↓サウンドトラック

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